注文住宅の設備や建材を自分の好きなものにするには | 後悔だらけの注文住宅~経験者の失敗から学ぶ家づくりのページ~

後悔だらけの注文住宅~経験者の失敗から学ぶ家づくりのページ~

ショボイ失敗から致命的な失敗まで、これから家づくりを考えている人のために経験者の失敗談を中心に情報公開していきます。また、いろいろなシミュレーションも交え、マイホーム購入の際に迷いがちなことを解決するためのヒントになればと思います。

注文住宅の設備や建材を自分の好きなものにするには

time 2017/03/08

注文住宅の設備や建材を自分の好きなものにするには

sponsored link

注文住宅の設備機器や建材を自分の好きなものにするには

注文住宅の良さは「自分の好きにカスタマイズできること」だと思います。

建ってしまっている家は、リフォームしないとカスタマイズできませんが、一から作る家なら、自分の好きな設備で、好きな内装で、好きな外壁で……そんなふうに考えますよね。

そうできるのが、本来「注文住宅」なのです。

しかし、実際にはそううまくいきません。なぜなら、建築業者が特定の設備メーカーと契約し、大量に仕入することでコストを削減していることが多いからです。いわゆる「標準仕様」に指定されているのが、そういった設備メーカーです。

注文住宅の自由をはばむ「標準仕様」

たとえば、坪単価50万円のハウスメーカーで注文住宅を建てるとします。この「坪単価」とは、「標準仕様」として指定されている建材や設備を採用し、そのまま変更しなかった場合の価格です。

ハウスメーカーでも、工務店でも、こういった「標準仕様」が決まっている場合、違うものを選択したときの追加費用はとても高額になることが多いです。

設備メーカーが同じで、グレードアップしただけの場合なら、驚くほどの金額にはならないこともありますが、メーカーから変えてしまうと、完成してからリフォームするくらいの価格になることもあります。

たとえばキッチンはトクラスのBbが標準仕様だとします。これを、同じくトクラスの1ランク上のBerryにするとしたら、さほど驚くほどの金額にはならないかもしれません。

しかし、タカラスタンダードやクリナップ、パナソニックなどメーカーごと変えようとすると、とんでもなく高額な追加費用がかかるということです。

「注文住宅なんだから、いくらでもカスタマイズすればいい」と考えて、安易に契約してしまうと、後から想定外の追加費用がかかるということです。

つまり、ハウスメーカーなど「標準仕様」が決まっている建築業者で家を建てるなら、建築請負契約前の見積書で、設備仕様をすべて自分の希望のものにしておく必要があるのです。それで価格を提示してもらい、納得してから契約するようにしましょう。

多くの場合、契約後に「標準仕様」の住宅設備ショールームを建築業者経由で訪れることになります。私はできれば、先に色々な住宅設備を見て選んでおくのがいいと思います。

一番いいのは、好きなものを選ばせてくれる建築施工者を探すことですが、地元工務店などが必ずしもハウスメーカーよりリーズナブルというわけではありません。こだわればこだわるほど価格は高額になるので、場合によっては大手ハウスメーカー並みの価格になってしまうこともあるでしょう。

私は中堅ハウスメーカーで建てましたが、工務店で建てた場合より安かったと思います。

しかし、ほとんど標準仕様で建てました。外壁の貼り分けした部分をグレードアップしただけです。範囲の狭いアクセント部分だけだったので、追加費用は6万円台で済んだと思います。あとは、インターホンを2階でも受けられるようにしたことでプラス3万円、トイレのタオルハンガーのタイプを1階2階とも変更してプラス4~5千円くらいです。インターホンとタオルハンガーについては、ネット通販などを利用して、施主支給しようとする価格くらいの追加費用です。

つまり、同じメーカーでグレードアップしただけでも、仕入れ価格くらいの費用は追加されるということになります。標準仕様の分がマイナスされることはほとんどないと考えましょう。

つまり、好きな設備や建材を適正価格で選ぶには、詳細な見積明細書があって、変更したときに変更前の分がマイナスされ、変更後の分がプラスされることが必要なのです。

そのためには、契約前に「そちらでは、項目ごとの詳細な見積をもらえるのですか?」とズバリ聞いてしまっていいと思います。契約前にすべての設備や建材の仕様を決めてしまうことは、かなり難しいと思うので、見積明細書の有無が価格を分かりやすくすることになります。

工務店だからといって、必ずしも見積明細書がもらえるわけでもないようです。見積明細書が出ない建築業者で建てたいけれど、設備仕様にこだわりたい人は、契約前の段階でなるべく細部まで決めておくべきでしょう。

もしやり直せるなら選びたい住宅設備や建材

ここからは、私個人の意見にもなってしまうのですが、おススメの建材や設備について書きたいと思います。

たとえば家電製品でも、冷蔵庫に強いメーカー、テレビなどに強いメーカー、エアコンに強いメーカーなどありますよね。それと同じで、長く使うものなのである程度の実績があるメーカーの設備が良いと思っています。

キッチンは「クリナップ」

わが家の選んだメーカー標準はトクラス(旧ヤマハ)のBbです。人造大理石に強いメーカーですが、私は人造大理石のキッチンは自分には合わなかったなと思っています。

汚れても擦ればきれいになるということでしたが、排水溝カバーはプラスチック製なので、とても汚くなります。たまにキッチンハイターなどで漂白していますが、傷もつくので綺麗になりません。やはり、オールステンレスが良かったと後悔しています。

クリナップS.S.

systemkitchenシステムキッチンS.S.(クリナップ)

オールステンレスと言えば、やはりクリナップです。やはりワークトップもシンクもステンレスが一番衛生的で美しく思います(これはあくまで個人の意見です)。リフォームサイトなどで見ても、90万円以上するみたいですね…。

浴室なら「LIXIL」(旧INAX)

最近は、裸足でも冷たくなくすぐに乾く床が主流になっていますが、このタイプの床は掃除しても全然キレイになりません。週に1度は手入れしないと、皮脂などの汚れが付着して汚くなります。使用中に冷たくないのはいいですが、掃除がしやすいというのは、とても大切なことだと思います。

残念ながら床はどのメーカーでもほぼ同じで、掃除をさぼると黒ずんだような汚れが目立ち始めるようです。LIXILなら最もリーズナブルな「アライズ」でも、床の色が豊富なことと、浴室側のドアにパッキンがなく汚れにくいなど、ちょっと掃除の手を抜きがちな私のような人でも対策できるのではないかと思います。

LIXILのシステムバスは、壁や床や浴槽など、それぞれカスタマイズしやすく種類も豊富なのでいいのではいないでしょうか。理想は「スパージュ」というハイグレードのものですが、「アライズ」でも、他のメーカーと比べて顧客満足度が高くいいのではないかと考えています。

トイレは「TOTO」

トイレといえば、やはりTOTOですね。わが家はトイレだけは、シェアの高いTOTOです。1階と2階で仕様が違います。同じメーカーでも、物が違うとやはり全然違います。1階はきれい除菌水の出るもので比較的掃除もしやすいですが、2階はもっともリーズナブルなものなのですぐに汚れます。

toilet

TOTOのトイレ

トイレは便座裏などをキレイに保てるほうが絶対にいいので、きれい除菌水の「ネオレスト」がおススメです。わが家の場合、同じ頻度で掃除しても1階と2階では汚れ方が全く違います。また2階のトイレが一度壊れてしまったのですが、メンテナンスの連絡・訪問ともにスピーディーで丁寧でした。

玄関ドアはYKKのスマートドアで断熱性能が高いものがおススメ

ヴェナート

引用元:YKK株式会社

わが家の建てたハウスメーカーでは、YKKスマートドア「ヴェナート」が標準でした。通りすがりの建築中の家を見てもヴェナートというダンボールが貼られた玄関ドアはとても多いです。

スリットの入り方や色が豊富で、Web上でイメージ画像も作れて選びやすいのもいいと思います。

わが家は北玄関ですが、両袖にFiX窓(はめ殺し窓)が付いたタイプで、中央に2本スリットが入ったタイプのものにしました。これが大成功で明るいです。北玄関の人や、玄関を明るくしたい人は「両袖FiX窓」おススメです♪

両手が塞がっていても開けやすいスマートキーも、車のキーのようでとても便利です。カギがドアノブの上下2カ所にあり、万一ピッキングされても一定時間内にもう一方のカギを開けなければ、閉まる仕組みも素晴らしいと思います。

出かける際には中側から鍵のツマミを取っておけば、万一、スリットのガラスなどを割られても外から鍵が開けられないようになっているのも安心です。

欲を言えば断熱性能最高レベルの「D2仕様」をオプションで付ければよかったと思います。玄関は家の中でも最も寒い場所です。少しでも寒さ対策が必要なので、Low-e複層ガラスの仕様のものを選ぶと良いのではないでしょうか。

サッシはYKK APW430が理想

YKKの回し者ではないのですが、わが家のサッシはYKKのAPW330です。樹脂サッシの複層Low-Eガラスで、窓際に立っても寒さはそれほど感じません。そして全く結露しないのが嬉しいです。加湿器を使っている部屋でもほぼ結露していません。

これでも、大手ハウスメーカー標準の樹脂アルミ複合サッシに比べて断熱性がかなり高く、冷暖房費は1割以上削減できることになります。

しかし、さらにその上を行く、高性能トリプルガラスを使用した世界最高基準のAPW430なら、冷暖房費は2割以上削減できると言われています。窓は室温に大きな影響を与えるので、省エネ効果の最も高いものを選ぶのが理想的です。

またAPWは外から錠が見えないうえ、Wロックもついており防犯性に優れている点もおススメです。

APW

引用元:YKK株式会社

無垢床か床暖房か

一般的に無垢床は床暖房には勧められていません。床暖対応の無垢フローリングもありますが、高価な上に、無垢の良さが失われるという専門家の意見も多いです。

足元が暖かいと部屋全体が暖かくなるので床暖房が冬は最適だと思います。

しかし、メンテナンスの心配があることと、やはり天然木の家へお邪魔してみると木の香りや質感が素晴らしく、無垢材へのあこがれが強いので、次に家を建てるなら無垢床にしたいと思っています。

お金に糸目をつけないなら、ボーレフロアというオランダの「曲がった木でできたフローリング」に憧れます。味があるのに、品もあって、こんな素敵な床の家で暮らせたらどんなに幸せでしょう! とっても高価だと思うので、夢のまた夢ですが……。

Bolefloor

引用元:BOLEFLOOR

壁は漆喰や自然素材のクロスでシックハウス対策がしたい!

漆喰の壁の家にお邪魔した後、自分の家に帰ってくると部屋の中がちゃちに見えます。それほど自然素材の家には魅力があるのです。メンテナンスが大変だとよく言われますが、ビニールクロスも住めば汚くなってくるし、ちょっと擦っただけで剥がれます。何より、傷ついても味がないというのが、どうしても自然素材にかなわない点です。

ただハウスメーカーで自然素材の家を建てようとすると、坪単価100万円を超えるそうです。これは、実際に建てようとした人に聞きました。工務店で建てた場合より1,000万円以上の費用がかかるかもしれません。やはり、こだわりの注文住宅を建てたいなら施工者選びが最も大切であると考えます。

sponsored link

down

コメントする




転勤族妻です

りんご

転勤族なのに家を建て、1年半後に夫が単身赴任となったアラフォー主婦です。



sponsored link