注文住宅の外装失敗≪実例≫ | 後悔だらけの注文住宅~経験者の失敗から学ぶ家づくりのページ~

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ショボイ失敗から致命的な失敗まで、これから家づくりを考えている人のために経験者の失敗談を中心に情報公開していきます。また、いろいろなシミュレーションも交え、マイホーム購入の際に迷いがちなことを解決するためのヒントになればと思います。

注文住宅の外装失敗≪実例≫

time 2017/03/21

注文住宅の外装失敗≪実例≫

注文住宅というと間取りや収納で失敗したという意見をよく聞きますが、場合によってはいつかリフォームで改善できる可能性があります。

しかし、外装の失敗、とくに屋根の形や軒の出などの失敗は、建て替えるほど大規模な工事と費用が必要です。

このページでは、わが家が実際に家を建てて後悔している部分について、外装に焦点を当てご紹介します。本当に実際に建ててみるまで分からなかった部分なので、今から建てる方なら、このページを最後まで読んでいただくことで致命的な失敗が防げる可能性があります。


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屋根の形・軒の出の失敗

もっとも致命的な失敗は屋根の形です。

わが家は太陽光バブル終焉のころに家を建てたので、大容量(10kw以上)の太陽光パネルを積載したため、もっともたくさんのパネルを設置でき、発電効率も良いと言われている片流れ屋根(一方向だけに勾配のある屋根)となっています。

しかし、建ててから知ったのですが、軒の出がほとんどない屋根は、雨漏りのリスクが通常の5倍なのだそうです(参照元:日経アーキテクチュア)。いくら太陽光発電による売電で収入が得られても、屋根を変えるとなると建て替えるしかありません。これは本当に致命的な失敗でした。

片流れ屋根

あと、軒の出がないと、劣化以前に雨が直接サッシに当たり、音がとてもうるさいです。豪雨の時はテレビの音も聞こえなくなります。真夏に窓を開け放しておくと、突然雨が降ると、思い切り室内に吹き込みます。床がびしょぬれになったことも数回あります。

軒の出はキチンとあるほうが絶対にいいと思います。もっとも外壁が守れるのは寄棟という4方向に軒の出があるタイプのものですが、コストは割高になります。

費用とメンテナンスのバランスを考えると、シンプルな切妻屋根で軒の出を長くするのが一番いいようです。

切妻屋根

あとからテラス屋根をつけるなどの対応では雨漏りリスクは減らないので、設計の段階ならまだ間に合います。近年は売電単価も下がり、ソーラーパネルのための片流れ屋根は減少していくかもしれませんが、軒の出は長いほうが外壁の劣化は防げるということはたしかなようです。

玄関の庇で失敗

次に致命的な失敗だったのは、玄関の庇です。

わが家は総二階建てという、1階と2階がほぼ同じ床面積の家なのですが、玄関の上に居室もベランダもなく、そのままでは玄関に屋根がないという状態でした。

つまり庇を付けなければ、雨の日などに玄関から出たとき傘をさすスペースもないことになります。

しかし、後で付ける庇というのはなんだか間抜けなのです。そのうえ、雨どいが家の顔である玄関にはふさわしくない主張の仕方をしています。これは大失敗でした。かなり後になってから決まったので、口頭で「モデルハウスと同タイプのもので、柱がない形」だと言われただけで外観図での確認をした記憶がありません。

一番コストのかからない方法でされたのだと思いますが、この雨どいの付け方でなければもう少しましだったのではないでしょうか。近隣の家を見ても、たいていは庇の中を雨水が通って、目立たないように後ろに雨どいがついています。

庇

これはかなりの失敗です。後からつけたものや雨どいについても、外観でどのようになるのか確認する必要があったと思います。

いっそシンプルに外付けのアルミ庇で良かったのではないかと思っています。

外壁の失敗

外壁はメンテナンスコストがもっともかかる部分です。わが家の選んだハウスメーカーでは、16mm厚の窯業系サイディング外壁が標準仕様でした。

サイディングはもっとも初期費用が抑えられる外壁です。しかし、ランニングコストは塗り壁と同等に高くなると言われています。家にもよりますが、10~15年に一度100~200万円の補修費用がかかってくるようです。

しかし、外壁は標準仕様が決まっているハウスメーカーの場合、変更することで200~300万円、またそれ以上の追加費用がかかってくることが多いです。

ハウスメーカーで家を建てる場合は、外壁をもっとも重視したほうがいいと思います。通常よりかなり割高となる大手ハウスメーカーを選ぶ場合は、外壁がタイルでなければメリットはないと私は考えています。

タイル外壁の家は、かなり前に建てられたものでも美しいです。塗り壁も施工がたしかであればいいのですが、やはり10年に一度の補修は必要で、サイディングと同等の費用はかかってくると言われているようです。

一般的なサイディングは継ぎ目が目立つので、せめてシーリングレス(継ぎ目のない)サイディングにすれば、メンテナンスコストが抑えられると言われています。

ベランダで失敗

ベランダはあってあたりまえのものですが、こちらも10年に一度、1坪程度なら10万円ほどのメンテナンス費用が必要となります。

一般的にはFRP(繊維強化プラスチック)というガラスなどの繊維を混ぜて強度を加えたプラスチック工法のものが多いです。これはメンテナンスを怠ると、雨漏りします。私の身内の家は、居室の真上にベランダがありますが、雨漏りが酷く、築35年目くらいで2度目の修繕をしました。FRP工法なので、また10年後に補修しなくてはなりません。雨漏りが発生してからの修繕なので、天井などにシミは残ったままです。

わが家は金属工法のベランダが標準仕様だったのでFRP工法のベランダより長持ちすると思いますが、もし補修が必要となった場合には高額の修繕費用が発生することになると思います。

つまり、本当は家を長持ちさせるためには、ベランダなどないほうがいいのです。もしどうしても作るとしても、下は居室にしないほうがいいでしょう。

わが家もベランダを物干しにしていますが、奥行きが狭く物干しパラソルなどは使えません。そして、物干しになるベランダの手すりが、外壁と同じもので上に手すりもついていないので、厚みがあり過ぎて布団挟みなども使えません。洗濯スペースである洗面所からも遠い位置なので、はっきり言ってなくても良かったです。家事動線も悪く、無駄にメンテナンス費用だけがかかる飾りといっても過言ではないかもしれません。

「使えないベランダ」ほど無駄なものはありません。いっそベランダの分を室内干しスペースにしたほうが花粉やPM2.5対策としても有効だったと後悔しています。

まとめ

このように、外装の失敗は致命的です。

将来的にリフォームしようとしても、建て替えるほうが安くおさまる可能性すらあるのではと思うほどです。デザイン的に満足しているというメリットでもあればいいのですが、デザインもなんだかおかしく、さらにメンテナンス性も悪いという最悪な結果になってしまいました。

これから家を計画している人には、この愚かな失敗例を活かしていただきたいと思います。そして、手描きでもいいので、必ず庇や雨どいまですべてのイメージを図面で見せてもらうようにしましょう。

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転勤族妻です

りんご

転勤族なのに家を建て、1年半後に夫が単身赴任となったアラフォー主婦です。



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