注文住宅の成功と失敗|明暗を分けるのは施工者選び | 後悔だらけの注文住宅~経験者の失敗から学ぶ家づくりのページ~

後悔だらけの注文住宅~経験者の失敗から学ぶ家づくりのページ~

ショボイ失敗から致命的な失敗まで、これから家づくりを考えている人のために経験者の失敗談を中心に情報公開していきます。また、いろいろなシミュレーションも交え、マイホーム購入の際に迷いがちなことを解決するためのヒントになればと思います。

注文住宅の成功と失敗|明暗を分けるのは施工者選び

time 2017/03/08

注文住宅の成功と失敗|明暗を分けるのは施工者選び

sponsored link

ハウスメーカーと工務店、どちらがいいか

2015年注文住宅を建てました。

しかし、「家は3回建てて初めて満足する出来になるものだ」という言葉はやはりその通りで、自分なりに精一杯考えたつもりでも後悔だらけになってしまいます。

家を建てる際には、自分のこだわりを詰め込みたいのが本音ですよね。

ただ住宅には予算というものがあるので、できることには限りがあります。

「予算の範囲で、どれだけ理想の家に近づけられるか」が、一生に一度の家づくりを後悔のないものにするために重要です。

そのためには、よほどお金が有り余っているわけでない限り、ネームバリューだけでハウスメーカーを選ばないことをおススメします。

ハウスメーカーで家を建てないほうが満足できる理由

ハウスメーカーでは、大手でも中堅でもローコストでも、ほとんどの場合、項目ひとつひとつの単価が書かれている詳細な見積書がもらえません。そのかわりに、「標準仕様」が決まっていることが多く、その仕様の場合の「坪単価」などを目安に建物価格を出されることが多いです。

家を建てる契約を交わすときの「建築請負契約書」に書かれている建物価格は、契約時点での仕様で建てた場合の価格です。標準仕様書というカタログのようなものはもらえるかもしれませんが、それでは何にいくらかかっているかは全く分かりません。

ハウスメーカーに限らず、見積明細書がない施工会社で建築すると、仕様を変更したときに「驚くほど高額の追加費用」がかかってきます。そして追加費用を怖れるあまり、標準で我慢しておこうと思うようになるかもしれません。

予算内に収まったとしても、これでは建ててからさぞかしがっかりすることと思います。標準仕様の充実したメーカーほど追加費用は莫大になるため、諦めなければならないことが山ほど出てくるのです。

正直、ハウスメーカーでなければ、最終的な価格は上がったとしても納得ができる家になったと思います。相場以上にそれほど「何にいくらかかっているか」を明確にしてもらうことには大きな意味があります。

私の周りの「注文住宅に満足している人」はハウスメーカーでない、地元工務店などで家を建てている人がほとんどです。あるいは価格相応だと納得している場合です。

予算をオーバーしたのに我慢ばかりの家、ハウスメーカーで注文住宅を建てるとそうなりがちです。正直、建売住宅と大差がない気がします。

素敵だと思うのはいつも地元工務店などが建てる家

近隣で家を建てているとき、現場を見るだけで建築施工者が分かるようになっています。オーソドックスでもどこか味がある「素敵な家」だと思うのは、地元工務店や建設会社が建てている家ばかりです。実際にお邪魔したお宅でも、年月を経ても汚い見映えにならない工夫がされていたり、味になる素材が使われていたり素晴らしいと思いました。

広さは同じくらいなのに、私が見せてもらった大手ハウスメーカーが建てた家と総額1千万円ほど違いました(なぜ価格が分かるかというと、その建築会社のホームページなどに2,000~2,500万円など予算ごとの施工例が載っていて、そのお宅も掲載されていたからです。大手ハウスメーカーの家は、お宅訪問にうかがって営業マンに建物価格を直接聞きました)。

玄関ひとつにしても、地元工務店の家は洗い出し豆砂利の艶やかな土間に無垢杉の上がり框、もちろん、床も無垢材で漆喰の壁という、環境にも優しくアレルギーの心配もない家です。

無垢の床は傷がついても味があります。スチームアイロンなどの湿気で傷が元に戻ったりもします。確かに無垢材は生きているので扱いが難しいといいますが、確かな施工技術があるところにお願いすれば、そこまで面倒な手入れも要らないとききます。

半面、ハウスメーカーで一般的な予算で建てる家は代り映えのしない家ばかりです。それなのに、価格は数百万円から1千万円以上と、驚くほど高い……。メリットと言えば、外壁がタイルなどの高耐久なものであることですが、それだって数百から1千万円以上も高い初期費用がかかるなら意味がありません。

ハウスメーカーの家も、確かに展示場は豪華ですが、普通の人が暮らす家は本当~に普通です。お金をかけなければ賃貸住宅仕様と代り映えしません。

ちなみに、わが家は中堅ハウスメーカーで建てましたが、巾木の部分からボンドがはみ出していたり、クロスの下が接着剤でデコボコになっていたりして、まるでDIYで建てた家のようです。クッションフロアの切り目も雑です。同じ予算で工務店で建てていれば、きっともっと素敵な家になっていただろうと思います。

ただし、工務店がすべて優れているというわけではありません。きちんと実績があり、適正価格で工事を行ってくれるところでないと、同じくどんぶり勘定の不透明な見積を出してくる業者もあります。また、見積明細書があっても、高額な追加費用がかかることももちろんあります。

要は、あなたが納得できるように、何にいくらかかっているのかを明らかにしてくれる業者かどうかが大切なのです。

ハウスメーカーも下請けの工務店に依頼している

当然のことですが、ハウスメーカーも施工は下請けの工務店に依頼しています。

ところが、私が前述したような素晴らしい家を建ててくれる工務店は、口コミで評判が広がるので、ハウスメーカーの下請けなどしなくても自社の請負いだけで手いっぱいです。

ハウスメーカーは高利益を追求しますので、安価で請け負ってくれる工務店を探します。その結果、施工にバラツキがでます。職人さんに当たりはずれがあり、わが家のようにデコボコの壁になったり、接着剤がはみ出たりと見栄えも悪くなります。

巾木

※画像はわが家のものです

プレハブ工法の工場生産メーカーの場合、「施工品質が一定で安心だ」という点をゴリ押ししてこられますが、内装仕上げなどはもちろん内装業者が手で行いますので実際にはバラツキは出ます。タイル外壁もサイディング式の場合、ノーメンテナンスというわけではなく10~15年に一度サイディング継ぎ目のメンテナンスが必要です。

もちろん、長期保証の関係上、メンテナンスもメーカーを通さなければならないので、中間マージンが発生して費用も割高になるでしょう。

そう考えたときに、ハウスメーカーの最大メリットである「長期保証」にあまり意味がないことに気づきました。

実績のある地元工務店などで建てる長期優良住宅が最強

最近では、ハウスメーカーでなくても、認定長期優良住宅申請に積極的な工務店が多いです。まずは、近隣に建築中の家がある場合、その現場を見てみましょう。建物を取り囲むシートなどに工務店や建設会社の名前が書かれていればチェックして、そのホームページなど調べます。

そして、どれくらいの実績があるか見てみましょう。コンスタントに受注があり、それら施工例などがきちんと掲載されていれば自信を持っている施工者である可能性が高いです。建物総額なども明記されていれば、さらに安心です。

無垢材や珪藻土・漆喰などの自然素材にこだわりつつも、断熱性の高い樹脂窓やガス充てん式トリプルガラスなどを採用しているような施工者ならかなりいいと思います。ベランダなど家の寿命を縮める可能性があるものを思い切って採用しない、または完全に外付けにする家などを建てている業者なら、家の維持費のことも考えてくれる信頼に値する業者だと思います。

限りある予算で満足できる家にするためには、実績があり評判も高い地元工務店などを探すことから始めるべきだと私は考えます。大手ハウスメーカーの家は人気が高いですが、価格に見合った価値はないと断言できます。

自分のニーズに合った家を提案してくれ、維持管理しやすく将来のメンテナンス費用まで考えてくれる施工者のもとで、設備や内装などのすべてを自分で選べる家こそが「真の注文住宅」だと私は思うのです。

満足する家を建てるには、施工者選びが最も重要です。私の後悔を参考に、まずは自分に合った施工者探しから始めてみてください。

sponsored link

down

コメントする




転勤族妻です

りんご

転勤族なのに家を建て、1年半後に夫が単身赴任となったアラフォー主婦です。



sponsored link