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住宅ローンで変動金利を選ぶべきでない世帯とは

time 2017/11/19

住宅ローンで変動金利を選ぶべきでない世帯とは

“変動金利・怖くない”というワードで検索して訪問してくださる方が多いため、ちょっと怖い話をします。

私が「変動金利で大丈夫」と考えている理由についてはこちらで説明していますが、これはあくまで「いざとなったら金利変動に対応できる余力がある」という前提で書いています。すみません、最後まで読んでいただけると嬉しいです。

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変動金利NGの世帯がある理由

「変動金利が怖くないなら、誰でも変動金利でいいじゃないか!」と思われるかもしれませんね。

しかし、日本は予想以上に目先のことしか考えていない国でした。

一般人には増税や社会保険料の負担増・年金受給額・期間減などを強いておいて、議員年金復活の提案などを平気でする国のようです。

そして、住宅ローンにカードローンを付帯させ、返済に充てさせようとする金融機関を金融庁が取り締まることもありません。

無理のある返済をすると、住宅ローン滞納の履歴や上記カードローンでの借り入れ履歴が残り、金利が変動した際に借り換えを行うこともできません。

金融機関は富裕層からは投資信託や外貨預金などの投資を勧めて手数料を取り、中間層からはローン金利を取って利益を得ています。

「今から住宅ローンを契約する人」に対しては、優遇金利の幅を広げるなどの措置を取らなければ借りてくれる人がいませんから、労働分配率が低いままの日本では、これまで通り実質低金利での契約が可能だと思います。

問題は「住宅ローン既契約者」です。

住宅ローン既契約者には冷たい金融機関

たとえば、2000年頃に住宅を購入した人が変動金利で借り入れている場合、店頭金利が2.475%で全期間▲1.0%だとすると、実質1.475%ということになります。

2017年現在では店頭金利は同じでも、全期間▲1.9%以上優遇、実質金利は年率0.5%という金融機関も多数あります。

つまり、店頭金利が変わっていなくても、2000年に契約した人と、2017年に契約した人とでは、借り入れ額は同じでも返済額が大きく違うということです。

たとえば、元利均等返済・ボーナス払いなしで、3,000万円の30年ローンを組んだとしましょう。すると、返済額は毎月12,000円以上変わってきます。仮に、全期間金利が変動しなかった場合、総支払額は450万円近く変わってきます。

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こういった場合、借り換えが有効なのですが、返済に無理があり万一滞納履歴やカードローン借り入れの履歴を作ってしまうと、借り換えができない場合があります。

そのため、返済に無理がある場合は、全期間固定をおすすめします。10年固定など、期間限定固定ではなく「全期間固定」です。

個人的には、サブプライムローンによる大恐慌の例から考えても、住宅ローン既契約者を窮地に追い込むようなことはやらないと高を括っていますが、日本のお偉い様方は想像以上に目先のことしか考えていない人が多いようです。ちょっと気を引き締めたほうがいいかもしれませんね。

身もふたもない言い方ですが、返済に無理が生じるなら、家の購入はまだすべきではないかもしれません。あるいは、新築にこだわらなくても、質の良い中古を気長に探すなどして機会を待ちましょう。マイホームは想像以上にお金がかかります。金融機関の審査に通ったからといって「返済に無理がない」と保証されたわけではありません。ドラマ「陸王」で風間俊介さん演じる坂本さんのような、顧客に寄り添ってくれるような銀行マンばかりではないのです。

「なんだそれ?」と思われるかもしれません。

私の世帯は今のところ返済できていますが、夫が単身赴任となり、正直貯蓄などを毎月きちんとできる余裕はありません。しかし、子どもには習い事をさせてやりたいし、中学生になれば塾にも行かせたいし、奨学金に頼らずに大学にも行かせてやりたいです。

こういった将来のお金を確保せずに、住宅ローンだけを返済するならやっていけるかもしれません。でも、決して年収の15%以上の返済になるようなプランは組むべきではないと思います。

変動金利でないと、返済額がギリギリになってしまうといった世帯には、借り入れ自体おすすめできません。無理のない返済になるような借り入れ額で済む物件を選ぶか、親族などに援助してもらって借り入れ額を少なくするべきだと思います。

多くのハウスメーカーは「家のお金さえ払ってくれればいい」のです。あなたの将来まで考えてくれません。

私は子ども時代に貧しい経験をしているため、貧乏の苦労も分かります。子どもの未来のためにも、安易に身の丈に合わない住宅を建てるのは危険だということを今一度認識していただきたいと思います。

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転勤族妻です

りんご

転勤族なのに家を建て、1年半後に夫が単身赴任となったアラフォー主婦です。



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