転勤族がマイホームを買うまでの流れとその理由 | 後悔だらけの注文住宅~経験者の失敗から学ぶ家づくりのページ~

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ショボイ失敗から致命的な失敗まで、これから家づくりを考えている人のために経験者の失敗談を中心に情報公開していきます。また、いろいろなシミュレーションも交え、マイホーム購入の際に迷いがちなことを解決するためのヒントになればと思います。

転勤族がマイホームを買うまでの流れとその理由

time 2017/01/18

2015年、わが家は家を建てました。

夫は転勤族です。子持ち転勤族のみなさんなら誰もが悩むテーマ、賃貸か持ち家かということを上の子が幼稚園に入るころからずっと考えていました。

持ち家が欲しいというより、子供が転校しつづけなければならないというのが一番ネックでした。ずっと家族一緒にいたいのは山々だけれど、子供の学校問題と、夫が40歳になったら家賃負担が10割になることも迷いの種でした。

わが家の実際の流れや考え方をこのページを通して知っていただくことで、同じようにマイホーム購入を迷っている転勤族の方が、何らかの答えを出せるようなきっかけになるのではと考えています。

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わが家のマイホーム購入決意までの流れ

夫の勤務先では、単身赴任手当支給にあたって以下条件のいずれかに当てはまる必要があります。

  • 持ち家であること
  • 中学3年生~高校在学中の子供がいること
  • 要介護の同居家族がいること

色々シミュレーションしましたが、転勤族の場合、経済的なことだけを考えると一生賃貸で家族帯同するのがベストなのかもしれません。

しかし、現実問題として、子供を中学生で転校させることには大きな抵抗がありました。子供が生まれてからは、以下の3つの選択肢が常に頭にある状態でした。

  1. 定年まで転勤先についていく
  2. 家を買って転勤があったら単身赴任してもらう
  3. どちらかの実家で同居する

実家で同居を選択しなかった理由

まず「どちらかの実家に入る」という選択肢は一番に候補から外しました。

なぜなら、夫の勤務先企業には、夫の実家からも妻の実家からも通える支店・支所がないからです。

たしかに子供の転校などの問題はクリアできますが、夫が定年するまで家族が一緒に暮らせないことになります。

私の実家は、弟がいるので帰ることはできません。そして、夫の実家は、妻の私自身は年に何回か行くだけの田舎です。双方の実家は違う県で、将来的には夫の実家に入る可能性が高かったですが、私は正直、夫の実家に住むことに抵抗があります。

夫は育った場所だからいいと思いますが、ハザードマップで危険とされる地域、かつ車がないと暮らせないような田舎です。住んだことのない都会には住めても、住んだことのない田舎に住むのは抵抗がありました。

そしてもし夫に先立たれた場合、夫なしで自分一人が暮らしていくには寂しすぎるところだというのが大きかったです。

また、子供の高校の選択肢が少ないこと、大学進学した場合、通学できる範囲に選択肢が少なく、下宿させざるを得ないことなどもネックでした。

このように、双方の実家のいずれかに同居するという選択肢は、以下のポイントを考えて検討しましょう。

  • 夫が定年までに帰ってこられる場所かどうか
  • 高校以降の子供の教育環境が整っているか
  • もし夫に先立たれても妻が生活しやすいところか

ずっと転勤先について行くことを選択しなかった理由

子供が小学生のうちはいいですが、中学生になったら転校は厳しいかなと思います。溶け込めるか否かというより、高校受験に向けて内申点などの付け方が学校によって違うので、中学3年生で転校した場合などに不利だと聞いたことがあったからです。

それに中学3年生の時点でどこにいるかの予測がつきませんでした。高校受験をしてしまって、夫がいないまま、夫の実家でもなく妻の実家でもない、親戚もいない、営業所が閉鎖などされたら夫が帰ってくる可能性もない、縁もゆかりもない土地で子供が高校を卒業するまで暮らさなくてはならないこともあり得るのです。

子供が中学3年生になったら、持ち家でなくても単身赴任になっても手当はもらえますが、家賃を払いつつ二重生活できるほど補助が出るわけではありません。どうせ家賃丸々払うならいざとなったら売れる家を買った方がいいのでは、という結論に達したのが長子が小学生になった頃のことでした。

 

そして、マイホーム購入することになりました。

転勤族、家を買う

建てるとなると夫の通勤の便が良く、子育てするのに良いところ、というのが前提になります。夫は転勤族ですが、頻度は金融機関などほど多くありません。ひとつの箇所に8年位とどまることもあります。

2014年4月に「ここは長いだろう」という部署に転勤になり、マイホーム購入への意志が固まりました。

その支店に通勤しやすい場所、かつ治安が良く子育て向きの場所に家を買うことにしました。夫の実家へも1時間ほどで帰省できる場所に運よく土地が見つかり、家を一から建てることにしました。

どこに買うかということについてはこちらの記事にもまとめています。

家を買うなんて初めての経験なので…正直、失敗したことも多々あります。

※それについては、別のWebサイト「後悔だらけの注文住宅」にまとめていますのでよかったら覗いてみてください。

日本の住宅はとても高額です。木造なら22年で資産価値がなくなり土地だけの価値になる。以降も住み続けるにしても数百万単位の修繕費で維持していかなくてはならない。

でも労働対価は少なく、子持ちの女性が働く場は限られているというのが現実です。

夫が単身赴任すれば、夫は子育てにほぼ参加できない。夫が定年して家に戻ってこられる頃には、子供は自立したり結婚して独立したりしなくてはならない頃。悲しいですよね。

家庭崩壊や健康問題にも直結する「転勤」という制度そのものを見直してほしいです。

近所に頼れる実家などがあればいいですが、わが家のようにそれもない場合、本当に難しい問題だと思います。

転勤族なのに家を買う人はたくさんいる

私の知人に「転勤族だけど家を買った人」はかなりいます。しかも双方の実家からかなり遠い所に買った人も。

うち一つの世帯は2回家を買っています。資産価値の下がりにくい物件を厳選して買ったそうで、1つ目の家を売った時、購入時より高く売れたそうです(もちろん諸費用などは別だと思いますが)。どちらも最寄り駅から徒歩7~8分ほどの場所で、1つ目は注文住宅、2つ目はマンションです。

駅近マンションは資産価値が下がりにくいと言われますね。さすがに購入時より高く売れることは少ないと思いますが、がくんと下がることは少ないと思います。

転勤族で家の購入を迷われている人は、できるだけ価値が下がらない家を買って、いざとなったら手放すという選択肢もアリかもしれません。

ちなみにわが家はそういった点では失敗してしまいました;駅からバスの一戸建てなので…20年後には「老いゆくかつてのニュータウン」になっているかもしれません。

夫の勤務先では、40歳以上になると社宅使用料がすべて自己負担になります。会社の都合による転勤なので、敷金・礼金などの費用は会社負担で、転勤手当も出ますが、毎月の負担はしてもらえません。

30代までも、会社負担は3~5万円程(赴任先の地域によって変わる)で、その範囲で家賃が払えることはありませんでした。家賃が安く会社負担が少ない地域でも、ガス代と水道代が異様に高いため余裕はありませんでした。

それを40代になると、全額自己負担しろというのです。さらに修繕積立金として毎月4千円が徴収されます。これは借り上げ社宅退去時のためのものですが、綺麗に使って敷引きされなかったとしても返ってきません。

ずっと転勤に着いて行った方が、経済的には楽なのでしょう。でも損をしている気分でした。

夫の会社の単身赴任認可には、次の要件のうちいずれかを満たす必要があります。

  • 自費購入した持ち家管理のため(3年まで)
  • 中学3年、または高校在学中の扶養家族がいる
  • 70歳以上の同居扶養家族がいる
  • 同居家族が療養中(要診断書)

どちらにしろ、上の子が高校受験前になったらついて行けない、その時点で自分の実家や夫の実家のある県に住んでいないことは確かです(通える事務所がその県内に存在しないため)。

お互いの実家がある″地方″ですらない可能性も高いです。縁もゆかりもない、実家からも離れたところに住んでいることも考えられるし、そこで高校卒業するまで家賃負担して二重生活…考えられません。

それで、子供が小学生のうちに家を買おうと思ったのです。いずれ家を売ることになって損をすることになっても、子供を安定した環境で育ててあげたいと思いました。そのために、夫と子供が離れることになってしまいますが…。

これから家を買おうとされている方は、資産価値ができるだけ保てる家を買うようにしましょう。人気沿線の駅徒歩圏マンション(できれば5分以内)など交通の便がいいところは、資産価値が落ちにくいらしいです。

わが家は駅から遠い一戸建てという資産価値ががた落ちする家になってしましましたが…難しいです。

家を買ったら転勤させられるのはよくあること

家を買ったら転勤させられるとよく言いますが、本当に1年半で転勤させられてしまいました。私の友人も2年だけ暮らしたマイホームを売却しました。

4年は新居で過ごせると思ってたのに早過ぎました。

マイホームを購入したからか、何もしなくても転勤させられていたのかは分かりませんが、夫の次の赴任先は、旅行ですら訪れたことがない場所です。双方の実家からも300km以上離れており、公共交通機関で3時間以上、車でノンストップで5時間かかります。

家を買わずに、本当に縁もゆかりもない場所で子供が中学生になるところでした。

50代になったら給与カットで転勤を断れる「エリア総合職」のような選択もできるらしいので、そうしたいと思います。その頃には、子供も大きくなっていますが、それでも家族が一緒にいるのは大切だと思います。

転勤や単身赴任の問題は少子化の原因だとか、家庭崩壊の原因だとか色々クローズアップされてきているので、そのうち改善されることを信じて。

それまでがんばってみます!

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転勤族妻です

りんご

転勤族なのに家を建て、1年半後に夫が単身赴任となったアラフォー主婦です。



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